小屋創作

日誌2021-05-30 14:17

第31位妃子*38

作者:SPT草包

31番目のお妃様
第31位王妃殿下
作者:桃巴
31番目の妃*38
第31位妃子*38
原文連結
漫畫生肉

 次の間に王マクロンが入る。その後ろにはフェリアだ。二人は、集められた者に一瞥もくれず総会会場へと入っていった。ビンズは次の間に留まった。ガロンも次の間に入り、ビンズの横で待機している。
 國王馬庫隆進入隔壁間。在其身後的是菲莉亞。兩人瞥都不瞥被聚集的人一眼就進入了總會會場。賓茲留在隔壁間。加隆也進入隔壁間,在賓茲旁邊待機著。

 会場のざわめきは王の登場で静まる。しかし、王の後に続いたフェリアを確認すると、前回同様に不穏な空気が流れた。前回と違うのは、死斑病が終結したことで貴族らに余裕ができたことだ。恐怖が取り除かれ、貴族らの力のほこ先は、前回追及できなかったフェリアの立場の言及に及んだ。
 會場的喧囂因國王的登場安靜下來。可是,確認到接在國王後面的菲莉亞後,跟上次一樣流淌著不穩的氣氛。與上次不同的是貴族們因死斑病終結而能有所餘裕。被祛除的恐怖,貴族們的力量矛頭,論及了上次無法追究的菲莉亞的立場。

「王様、なぜ王妃の席に……31番目のお妃様がお座りなのでしょうか?」
「國王陛下,為何第31位王妃殿下……會坐在皇后的寶座上呀?」

「我の総会開始の宣言もなく、言葉を発するとは、お前が王にでもなったつもりか?! ならば、さっさとここに座れ!」
「朕的總會開始宣言都沒有就發話,你是打算成為國王嗎?! 若非如此就快點在那坐好!」

 マクロンは立ち上がった。フェリアも立ち上がる。発言をした貴族は縮み上がり額を床につけた。『滅相もありません』とひれ伏す。
 馬庫隆站了起來。菲莉亞也站起來。發言的貴族往後退縮把額頭貼在地上。平伏說『沒有的事』。

「緊急貴族総会を開始する! 終結した死斑病についてが議題だ。それ以外は議題にない。わかったか?」
「開始緊急貴族總會! 議題是關於已終結的死斑病。沒有那以外的議題。明白了嗎?」

 マクロンは、ひれ伏す貴族の頭に声を落とした。マクロンの威圧に貴族らは、一旦フェリアのことには口を閉ざした。だが、時期がきたら発するであろう。その機会を虎視眈々と狙うはずだ。たかが、領主の妹には屈してたまるかとの思いがある。前回、フェリアにやられたままでは、貴族のプライドが許さぬのだろう。
 馬庫隆的聲音落在平伏的貴族頭上。貴族們面對馬庫隆的威壓,暫且對菲莉亞的事閉口不談。但是,時間到了還是會發言吧。應該會虎視眈眈地瞄準那個機會。頂多,有著哪會屈服於領主妹妹的想法。貴族的自尊不會允許依然像上次一樣被菲莉亞打敗吧。

「王様、毒を依頼した者は判明したのでしょうか? 森林火災を起こした者も判明しましたでしょうか?」
「國王陛下,委託毒的人判明了吧? 引發森林火災的人也判明了吧?」

 ブッチーニ侯爵がマクロンの意を汲み発した。マクロンはあえて軽く笑みながら頷いて見せた。それに貴族らは目を開く。その笑みの意味は、侯爵よくぞ我の意を汲み言ったと示したものだ。ブッチーニ侯爵は、マクロンの笑みに胸に手を当て、軽く膝を折りながら頭を下げた。流れるような二人のやり取りに、貴族らは抜きん出た侯爵に追い付こうと、一連の首謀者についてを口にした。皆、首謀者は極刑にすべきだと発している。
 布奇尼侯爵體察馬庫隆的意思發言。馬庫隆硬是輕笑點頭給他看。而且貴族們睜大了眼睛。那個笑容的意思,表示著侯爵所言很好地體察了朕意。布奇尼侯爵對馬庫隆的笑容以手抵胸,一邊輕輕屈膝一邊低下頭。對於兩人流暢般的互動,貴族們追隨出眾的侯爵後,提到了一連串的主謀。大家都發言說著應該把主謀處死。

 次の間では、その貴族らの発言を聞き、サブリナが顔の色を無くした。
 在隔壁間聽著那些貴族們發言的薩布莉娜毫無血色。

「発病者とガロンをここへ」
「把發病者與加隆帶來這裡」

 マクロンは、貴族らの雑多な発言を手を上げて制してそう言った。次の間からガロンと発病者の男らが入ってくる。貴族らは、サーッと一気に引いた。完治したとて、伝染病を患った者らだ。その証したる斑点もうっすらと残っている。だが、死斑病の発病者と言われねばきっとわからぬ程度の斑点だ。
 馬庫隆舉手制止貴族們繁雜的發言如此說了。加隆與發病者的男性們從隔壁間進來了。貴族們唰地一口氣後退。雖說完全治好,也是罹患傳染病的人們。身為其證據的斑點也淡淡地殘留著。但是,斑點是沒被說是死斑病發病者就一定不知道的程度。

「ガロン、説明を」
「加隆,你來說明」

「カロディア領主弟ガロンと申します。ダナンにおける死斑病の対処をさせていただきました。また、発病の原因についても調査いたしました。
「我是卡羅迪亞領主弟弟加隆。承蒙受邀處理發生在達南的死斑病。並且,也做了關於發病原因的調查。

まずは裏社会では有名な『紫色の小瓶』という毒についてお話しさせていただきます。火災後の森林に発生する毒沼がその原料になります。それを濾過して死に至らしめる紫色の毒ができます。その毒の精製過程で何らかの作用があり、死斑病が発症します。森林火災後の毒沼を通った騎士様らに発症せず、毒の精製を行った者に発症したことから、原因は毒の精製とみて間違いありません」
首先讓我說說關於在黑社會裡名叫『紫色小瓶』的有名的毒。在火災後的森林裡產生的毒沼會成為其原料。過濾那個就能完成致死的紫色毒。在那個毒的精製過程有了某種作用,導致死斑病發病了。因為通過森林火災後的毒沼的騎士大人們沒有發病,卻發病在進行毒的精製的人身上,沒看錯原因就是毒的精製」

 そこで、ガロンは一旦言葉を止めて一呼吸する。それから続けた。
 加隆在那時暫且停止說話做了一次呼吸。然後接下去。

「次に、対処に関してです。前カロディア領主は、この死斑病の対処方法を研究しておりました。一般的に知られているタロの生葉が効くことの他、ダダの薬草入りのタロの芋煮が、死斑病の予防に良いことを長年の研究で得ていました。カロディア領は月に一度芋煮会を開き、その予防をしておりました」
「接著是關於處裡。前卡羅迪亞領主有研究過這個死斑病的處裡方法。一般被知道的新鮮塔洛葉會有效以外,加入達答藥草的塔洛煮芋頭,因長年的研究得到了對預防死斑病很好的結論。卡羅迪亞領會每月召開一次煮芋頭會,事先做著預防」

 そこで、貴族らが声をあげる。
 貴族們因此發出聲音。

「予防法を隠匿しておったのか?!」
「你們隱匿了預防方法嗎?!」

 ガロンは声をあげた貴族を見て、言葉を続けた。
 加隆看著發出聲音的貴族,繼續話語。

「死斑病に効くという眉唾ものの情報は、たくさん流れております。自邸にとじこもっておいでの貴族様らも、これらに手を出したようで、各地域の薬草領に予防にもならぬ薬草やら何やらの取り引きを申し出たようですね。知り合いの薬草問屋たちも困っておいででしたよ。効かない薬草を出すことの抵抗感、その薬草は他の病で効能があるのに、それを奪われる。効かないと責められるかもしれない。
「對死斑病有效的可疑情報已大量流出。窩居在自宅的貴族大人們似乎也干涉了這些,好像對各地區的藥草領提出連預防也不行的藥草什麼的交易呢。熟識的藥草批發商們也很困擾喔。拿出無效藥草的抵抗感,那藥草在其他疾病上明明有功效卻被奪走了。或許會被究責沒有效果。

まあ、そんなわけでこの予防法をその眉唾ものの中に入れることは危険でした。ダダの薬草はカロディア領の特産です。一貴族手に委ねるなどできませんから。カロディアは来るべき時のためにタロ芋と、ダダの薬草を備蓄しておりました。死斑病が発生したら、必ずタロの薬草の仕入れがあるはずですから。それに合わせてカロディアは死斑病の発生地に赴き、対処するのです。今まで何度もそう行ってきました。それにより、この予防法は確固たるに値する予防法であると結論づけました。……しかし、その報告ができなかった。その調査をし、対処法を研究していた前カロディア領主は、事故で亡くなったのです。事故であったか? 原因がわかった今では、その事故死に疑問が残ります。もしかしたら、毒の精製が原因と突き止めた前領主が、毒の精製に関わった者に狙われた結果の事故かもしれません」
反正,因為那種理由把這個預防方法放在那些可疑物裡面很危險。達答藥草是卡羅迪亞領的特產。因為無法委由單一貴族之手。卡羅迪亞為了該來之時事先儲備了塔洛芋與達答藥草。因為死斑病發生的話,必定應該會有塔洛藥草的採購。卡羅迪亞會配合那點趕赴死斑病的發生地、進行處理。至今如此進行了好幾次。因此得到這個預防方法是值得堅定的預防方法的結論。……可是,那份報告沒能完成。做了那份調查、研究了處理方法的前卡羅迪亞領主因故身亡了。是事故嗎? 在明白了原因的現在,對那場死亡事故留有疑問。莫非,事故是查明毒精製就是原因的前領主,被有關毒精製的人狙擊的結果也說不定」

 ガロンは貴族らを見回した後、マクロンに視線を向けた。顔色の悪い貴族らが数人いる。先の眉唾もののことか、後の毒のことでの顔色の悪さかはわからない。
 加隆環視貴族們之後,將視線轉向馬庫隆。有幾位臉色不好的貴族們。不知道是因先前的可疑事、還是之後的毒的事而臉色不好。

「あい、わかった。では、発病者よ、我の問いに答えよ」
「好的,朕明白了。那麼,發病者喔,回答朕的問題吧」

 発病者の男らは、床に頭を擦り付けている。
 發病者的男人們使勁用頭蹭著地板。

「毒の精製は素人であるか?」
「毒精製是外行人嗎?」

「はっ、はいぃ!」
「是、是的!」

 その答えにガロンの眉が少し動く。マクロンの問いの意図がわかったからだ。
 加隆的眉毛對那回答稍微動了。是因為明白馬庫隆提問的意圖。

「玄人の精製と素人の精製で何らかの違いがあるかもしれん。もしくは、玄人であっても、その精製で死斑病を発病しているかもしれんな。表に情報が出てこないことが、死斑病の対処ができなかった原因だ。
「或許在內行人的精製與外行人的精製上有什麼不同。或者,就算是內行人也會因精製而讓死斑病發病也說不定呢。情報雖然沒有公開,但原因是無法處理死斑病。

さて、さらに訊く。誰に頼まれた?」
那麼,接著訊問。被誰委託的?」

 マクロンの問いに男らは、震える声ですみませんすみませんと何度も発した。
 男人們對馬庫隆的提問,以顫抖的聲音說了好幾次對不起對不起。

「さっさと言わぬか!」
「還不快點說嗎!」

 貴族らが怒声を男らに降らせた。その貴族に王マクロンは一睨みする。それにより、貴族らはまた口をつぐんだ。
 貴族們的怒吼落在男人們身上。國王馬庫隆瞪了那位貴族一眼。貴族們因此再次閉嘴。

「すみません……すみません……王城からの依頼、王城から裏の依頼が……」
「對不起……對不起……是來自王城的委託,來自王城背地裡的委託……」

 その発言に一瞬静まったが、ヒュッと息を吸い込む音とともに、またもや貴族らが騒ぎはじめた。
 那句發言雖然一瞬間安靜下來,但伴隨咻地吸入聲,貴族們又再次開始騷動。

「王城に相応しくない者を排除するためと……ダナン国存続のための毒であると……」
「是為了排除不相稱王城者……還是為了達南國存續的毒……」

 男らが上擦った声を紡いだ。
 男人們交織著尖銳聲。

「なんと! 王城の誰かを狙ったというか?! して、依頼主は誰なのだ?!」
「什麼! 你是說瞄準了王城的某人嗎?! 那麼,委託者是誰呀?!」

 貴族らは、また声を荒げた。男らは少しばかり顔を上げ、マクロンを拝む。その口がゆっくり依頼主を発した。
 貴族們再次發出嘈雜聲。男人們稍微抬起頭,叩拜馬庫隆。那張嘴緩緩說出委託者。

「公爵……家の、侍女に……頼まれました」
「是被……公爵、家的……侍女所委託」

 総会場は、いっそうのどよめきが起こった。そして、この場にいるはずの公爵がいないことも、貴族らの口をさらに活発にさせる。
 總會場更加吵嚷起來。然後,應該在現場的公爵不在,也讓貴族們的嘴更為活躍。

『なんと、公爵家が?』
『居然是公爵家?』
『では、この死斑病の原因は公爵家に?』
『那麼,這場死斑病的原因在公爵家?』
『毒は何のためか?』
『毒是為了什麼?』
『待て、公爵家の侍女とは……もしやお妃様の?』
『等下,要說公爵家的侍女……莫非是王妃殿下?』
『いや、公爵家には王弟様もご在所されてるぞ』
『不對,公爵家也是王弟殿下的所在喔』
『その毒は、王城で使われる予定だったのか?』
『這個毒,預定被用在王城裡嗎?』
『……では、王様が狙われている?!』
『……那麼,國王陛下被瞄準了嗎?!』

 貴族の到達した答えは予想通りであった。
 貴族們到達的答案一如所料。

「もしや、王様にお妃を使って毒を盛ろうと画策されたのか?!」
「莫非,策劃了使用王妃對國王陛下下毒嗎?!」

 一際大きな声が総会場内に流れた。
 格外大的聲音流淌在總會場內。

「なるほど、面白い発想であるな。では、本人に訊こうではないか? 公爵と11番目の妃をこれへ喚べ」
「原來如此,是很有趣的發想呢。那麼,要不要訊問本人呢? 把公爵與第11位妃子叫來這」

 公爵とサブリナが入ってきた。貴族らの視線が鋭い。毅然と立たねばならぬのに、サブリナは身を縮こませてうつむいている。公爵は、サブリナとは違い威厳然とした佇まいで王マクロンと対峙した。その視線がちらりとフェリアに移る。フェリアは、扇子を開き視線を遮った。フェリアとマクロンの企てを見破られぬためである。
 公爵與薩布莉娜進來了。貴族們的視線很銳利。明明應該毅然而立的薩布莉娜卻縮著身子低著頭。公爵與薩布莉娜不同,一副威嚴的樣子與國王馬庫隆對峙著。那道視線轉了一下到菲莉亞身上。菲莉亞打開扇子遮蔽視線。是為了不被看穿菲莉亞與馬庫隆的企圖。

「次の間で聞こえていただろう。さて、訊こうか。毒の依頼は公爵か?」
「你在隔壁間聽到了吧。那麼,來訊問吧。委託毒的是公爵嗎?」

 公爵は口を開けない。いや、この場に来てもなお迷っている。サブリナを見捨てるか、王弟に罪をかぶってもらうか。しかし、どちらでも公爵家は廃されよう。
 公爵沒有開口。不對,是來到現場也還在迷惘。是要捨棄薩布莉娜呢,還是要把罪賴給王弟呢。可是,不管哪邊公爵家都會被廢除吧。

「なるほど、口を開けぬか。では、11番目の元妃に訊こうではないか」
「原來如此,不開口嗎。那麼,要不要來詢問第11位的原妃子呢」

 マクロンはうつむくサブリナを射抜いた。
 馬庫隆射穿了低頭的薩布莉娜。

「公爵家の侍女の依頼と、先ほど聞いた。王城からの裏の依頼であると。つまり、妃の侍女である。その侍女がまさか誰の命令もなく毒の依頼を出すわけがない。11番目の元妃よ、誰の命令だ?」
「剛才聽說是公爵家的侍女委託。是來自王城背地裡的委託。也就是說,是妃子的侍女。那位侍女畢竟不可能沒有某人的命令就發出毒的委託。第11位的原妃子唷,是誰的命令?」

 サブリナの体が跳ねた。王マクロンの問いは、サブリナにとって剣であろう。加えて貴族らにさらし出された今の立場は、吊し上げのようだ。また、父である公爵はサブリナを助けることが難しい。サブリナはガタガタと震えだした。
 薩布莉娜的身體跳了一下。國王馬庫隆的問題對薩布莉娜來說是把劍吧。加上被貴族們曝光出來的現在的立場,彷彿集體批鬥。並且,身為父親的公爵很難幫助薩布莉娜。薩布莉娜巍巍顫顫地抖個不停。

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